「仕事とは人に役立つ暇つぶし」いただきました。
労働2.0 やりたいことして、食べていく
このところ30代ぐらいの方が書いた新刊のビジネス書を読んでいて、共通しているキーワードがあります。
それは、
「やりたいこと」
です。
堀江貴文さんがずっとおっしゃっているように、
「やりたいことをやればいいじゃん」
という考え方が一般化しつつある昨今、
「何がやりたいのかわからない」
という人が顕在化してきたという実感が私にはあります。
そう、私もその1人です。
本書は「労働2.0」は、お笑い芸人コンビ「オリエンタルラジオ」の中田敦彦氏が自身のビジネスや考え方を綴っています。
その中で著者の根幹にあるのが、「仕事とは人に役立つ暇つぶし」という考え方です。
仕事とは、「人に役立つ暇つぶし」。そして暇をつぶすなら―――不満顔で働くより、リスクを恐れず楽しく働くほうがいいに決まっています。
(45ページより)
これを前提として、 以下の3点を本書で著者は語っています。
・なぜやりたいことを仕事にした方が良いか
・やりがいがあって、かつ稼げることをしよう
・どうやってその仕事で勝つか
どの内容も非常にわかりやすく、響く文章でモチベーションを刺激されます。
そして、私は本書から「やりたいことの見つけ方」を見出すことができました。
空腹の状態で「自分の冷蔵庫」を覗け!
これは、やりたいことで勝つ方法、才能の見つけ方の内容なのですが、実は「やりたいことの見つけ方」と密接に関わっていると私は考えています。
「自分の冷蔵庫を覗く」とは、自分が「できること」「自分の特徴」を改めて意識することの例えです。
その組み合わせで自分の仕事に活かしてみよう
というのが本書の論なのですが、私はここに「やりたいこと」を見つけるヒントがあると感じました。
「やりたいこと」が本当に「やりたいこと」になるには、「できるかも」という可能性の思い込みが必要になります。
本書では、
利益になるかどうかはまだわからないけれど、こうしたらもっと利益が増えるかも、思えるような仕事―――ここに一番心惹かれることがわかりました。
(85ページ)
という、仕事を選別した時の考え方が象徴的だと思います。
本当に「全く出来ないこと」と自分の考えを動かせないようなことは「やりたいこと」には成りえません。
「できること」の掛け合わせや継ぎ足しから、手が届く可能性に潜在的に気がつくことができることが「やりたいこと」に成りえるのだと私は考えます。
その点から考えると、「自分の冷蔵庫をじっくり探索する」ことは「やりたいこと」を見つけるための近道と言えるのです。
まとめ
本書を読んで通説に感じたのは、
「俺も『やりたい』側の人間としてレベルアップしたいな」
ということです。
「魔王を倒すぞ!」と宣言して能力のあるメンバーを集める。
これが勇者の資質だと思います。
(205ページ)
その方法や考え方は本書に全て書かれています。
つまり、本書は「その気にさせる」、アジる系の良書ということです。