言葉が意見を伝える道具ならば、まず意見を育てる必要がある!
「言葉にできる」は武器になる。 梅田悟司 著 (日本経済新聞出版社)
言葉が意見を伝える道具ならば、まず意見を育てる必要がある。
書店でベストセラー本をパラパラと流し読みしていると、本書のその言葉が私の脳に飛び込んできました。
私は会社でも家庭でも友人といても、たいてい口数は多いほうです。
それは頭の中に絶えず「思考」が流れていて、それを口に出しているから。
しかし最近、いつも言葉だけが空回りして、自分が本当に伝えたいことが伝えられていない、そもそも自分の考えがかっちり固まっていないということに気がつきました。
だから、自身の考えや自分の言葉を自分で信じきれているなと感じる人の話を聞くと、圧倒されて何か自分がひどくちっぽけな存在に感じることもしばしばありました。
これまで私は、新しく仕入れた知識や自分の考えの上澄みの言葉だけで、その場を何とか取り繕ってきたに過ぎなかったのです。
だから、自分の考えを文章にして伝えようとするとピタッと手が止まる。
考えが固まっていないだけでなく、自分の考えに自信が無いからです。
今書こうとしていることが、本当に自分がそう考えていることなのか自信が無いからです。
本書『「言葉にできる」は武器になる。」を手に取ったのは、そんな浅慮な自分を、少しでも成熟した考えを持てる人間に成長させてくれるのではないかと考えたからです。
先に結論を言ってしまうと、本書は
「自分の考えを伝えるのに苦労しない」
「文章はいつでもスラスラ思ったとおりに書ける」
という人、以外の全員におすすめできます。
それは本書が「考え方」を伝えるだけではなく、具体的なメソッドを示してくれているからです。
意見を育てる思考サイクル
本書の肝となる前半部分では、言葉を
「書いたり話したりする外に向かう言葉」と
「頭の中で発している内なる言葉」
に分けて内なる言葉、つまり思考・意見を深める『思考サイクル』の方法が書かれています。
①頭にあることを紙に書き出す
②「なぜ?」「それで?」「本当に?」で考えを進める
③同じ仲間を分類する
④足りない箇所に気付き、埋める
⑤時間を置いて、きちんと寝かせる(客観性の確保)
⑥真逆を考える
⑦違う人の視点から考える
本書を読み進め、この思考サイクルを実践すると、不思議な事がたくさん起こります。
「思考サイクル」の効果と効能
思考サイクルを繰り返し行っていると、次のような効果が得られます。
(個人的な体感です)
・IQが高くなる
・自分の考えを深く理解し、育てることができる
・言うことに説得力が出る
・頭の中が整理できる
・思考の訓練になる
・物事を客観的に捉えられるようになる
・自己実現できそうな気がする
・人生が変わる気がする
・新しい自分になる気がする
などなど、目覚ましい成長を実感できます。
ですが、これは元々の未熟さと比例した成長ですので、あくまでボンクラな私個人の見解です(笑)
これからどうするか
本書を読了した上で、今後どのうように生きていくのか、それこそが本当に重要です。
現段階では、ものすごく良い効果がある感じがしますが、これは継続性があるものなのか、本当なのか、まずは自分自身を使って検証してみる必要があります。
できればたくさんの方の感想や体験談を聞いて、知見を蓄えていきたいと思います。
(皆さんのコメントをお待ちしております)
まとめ
著者の梅田悟司さんは電通の伝説的なコピーライターです。
その超人級のライティングの基礎となる「内なる言葉を育てる方法」が本書のメインコンテンツとなっています。
本書に書かれている「思考サイクル」はビジネスの現場に例えると、
・生産ラインの作業を見直して、コストを掛けずに効率を上げる
・商品の性質を客観視して、別のターゲットやマーケットを見つける
・在庫を現金化して再投資に回す
などの観念と似ていると私は感じました。
いずれも、今あるものを有効活用することで成果を伸ばすという点が共通しています。
「まずは意見を育てる」の元になっている意見とは、誰しもが持っている固有の良さであり、固有の面白さのこと。
著者はそう信じて本書を執筆したのではないでしょうか。

